原画

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原画の用意

CG処理を始めるにあたって、まず原画稿を用意しなければならない。
原画とはこの場合、線画として使えるものを指す。たとえば、原稿用紙にペンで描かれた線画であったり、 藁半紙に鉛筆で描かれたものであったりする。鉛筆画であっても、画像スキャン後、特段に画像処理を行い 線画として抽出できれば最終的に作品として完成できるので、充分に原画となる。
また、Painter のようなアプリケーションを以て、直接デジタルデータとして線画を描くこともある。 この場合は特段に線画の抽出処理をしなくても良いことが多い。
一方、線画抽出処理がどうやってもうまくいかない条件の原画では、たとえそれがペンで描かれた絵で あったとしても、原画としては使えないので注意が必要となる。


原画に適するもの、不適なもの

スキャニングによって元になるデータを作る場合を考えてみる。
そのとき問題になるのは

  1. 最終的な印刷サイズ
  2. スキャナのスキャン解像度
  3. 原画の線の濃さおよびコントラスト
以上の3点だと思われる。ここで気がついて欲しいのが、線の色そのものには言及していないことである。 そのかわり、線と紙の色のコントラストに気をつけて欲しい。簡単に言うと、白の紙に黒い線というのが、 もっともコントラスト的に有利だということだ。しかし、ここで線色がたとえば緑であったり赤であったり しても、色の濃さがきちんとあれば、処理の上で問題にはならない。そして、このコントラストの問題に 関連して、原画の下描きにおいて一つ手間を省くことができるようになる。手間の省き方については後述。
さて、もう一つの問題、スキャン解像度である。
一口で言ってしまうと、最終出力における解像度が全ての基本解像度となる。ということである。 最終出力と一言で言っても様々な種類の出力形態がある。一つはプリンターであり、または印刷版を作るための イメージセッタである。この他にも色々あるだろう。だから、たとえばプリンタで最終出力にするとして、 そのプリンタの解像度でスキャンするというふうに考える必要がある。さらにここで問題として関連するのが 印刷サイズである。同人印刷の場合、原稿はA4判またはB4判の用紙にそれぞれB5ノビ、A4ノビにて 描かれることが多いと思われる。ということはすなわち、原画の方もそれなりの大きさを持つ必要がある ということになる。
むろん、それ以上のサイズの原画でもいいが、実際にそれをスキャンできるのか?という点で問題がある。 また、小さすぎる原画も拡大が必要であったりすると画質悪化に繋がるため、問題がある。


タブレット直描き

タブレットによって線画を描く上で、原画とするにあたって特に注意することもあまりないのであるが、 とりわけ、線と線のつなぎの部分に気をつけることだろうか。線が離れていると、着彩していくときに 範囲指定操作がやりにくいと言うことがあげられる。


原画準備の実際

さて、以上のようなことを踏まえた上で実際に原画の準備からスキャン直前までの様子を、場面を追って 記録してみたので、ご覧になって欲しい。 原画準備の実際


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